本日読了。『男、はじめて和服を着る』と比べると図版が多く、着物に対して無知な人への配慮が伺えます。説明も分かりやすくて良いんですが、どうして着物の説明をする人って観念的というか形而上の事ばかり言及するんでしょうね。粋がどうのとか纏った時の気分がどうのとか心意気がどうのとか、そんな曖昧な事はどうでもいいのでもっと実際的な事を実際的な論調で説明してほしいです。どうせ観念的な事なんて自分で着なければ分からないんだし。
あと値段の話になると、旧に口調が鈍くなるのは何なんでしょうね。僕は和服の値段を調べた事も無いですし、きもの売り場を見たりした事もないので現在の日本に於ける和服の市場については無知なんですが「初心者入門コース」とか銘打って書籍で紹介しているセットがいきなり10万円とか非現実的にも過ぎます。「洋服にも高いものがある事を考えれば当然である」とかって平然と書かれているけれど、洋服には安いものも高いものもあるのであって高いものだけじゃないでしょうに。更に反物から買って仕立ててもらうのが前提みたいに書かれているのも意味不明。仮にスーツ入門という本があったとして、いきなりテイラーメイドを勧めるでしょうか。
正直、著者は反物屋とか着物屋へ利益誘導したいが為に書いているのかと勘繰ってしまいました。それとも本当に、安価なきものって存在しないんでしょうか。だとしたら和服が衰退するのもむべなるかな、ですよね。
死せる詩人のWeblogです。読書記録とDungeons and Dragons Role Playing Gameのセッション記録が主です。リンクは御自由にどうぞ。
2010年6月25日金曜日
【今日の読書】男のきもの雑学ノート
dl>書名 男のきもの雑学ノート 著者 塙 ちと 出版 ダイヤモンド社 価格 1600円 ISBN 4-4780-96073-9 bk1 http://www.bk1.jp/product/01684648
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