2017 年 9 月 にウィザーズ社のサイトで公開された Sage Advise「RULES ANSWERS: September 2017」の抄訳です。
5 版日本語版の発売も決まったし、頑張ってベーシックルールの日本語版を元に用語を日本語化してみました。ベーシクルールに無い用語は単にカタカナ表記にしてあります。用語・表記統一って意外と面倒なのよね。
Q1: ウォー・マジックの特徴を持ったエルドリッチ・ナイトがトゥルー・ストライクの呪文を使ったとして、ウォー・マジックの特徴によって得たボーナス・アクションの攻撃にトゥルー・ストライクによる有利は付きますか。
A1: 付きません。トゥルー・ストライクの効果が得られるのは呪文の説明通り次のラウンドです。
Q2: ダーツはモンク武器ではありませんが、モンクの初期装備に存在します。何故?
A2: モンクに遠隔攻撃方法を提供する為です。[訳注: ダーツは単純武器でモンクは単純武器に習熟はしています]
Q3: ウェイ・オブ・ザ・フォー・エレメンツのモンクはエレメンタル・アチューンメントを他のエレメンタル・ディシプリンに置き変える事は出来ますか。
A3: はい。6、11、17 レベルで他のディシプリンに置き変えられます。
Q4: ローグの確かな技術 (reliable talent) の特徴は抜群の身体能力 (remarkable athlete) やジャック・オブ・オール・トレーズ [訳注: バードの特徴] と同時に機能しますか?
A4: はい。
Q5: エンパワード・スペルはスコーチング・レイの呪文の全てのレイに効果を発揮しますか? それともどれか 1 つ?
A5: ソーサラーのエンパワード・スペルの能力は、スコーチング・レイの複数のレイに能力の制限の範囲内で効果を与える事が可能です。例示します。【魅力】修正値が +3 のあなたがスコーチング・レイの呪文で 3 本のレイを放ったとします。あなたは 3 本それぞれのレイのどれか 1 つのダイスを振り直す事も可能です。またどれか 1 つのレイの 2 つのダイスを振り直し、また別のレイの 1 つのダイスを振り直す事ができます。[訳注: 要するに 1 つの呪文に対して最大で【魅力】修正値の個数分のダイスの振り直しができるという事]
Q6: ソーサラーがツインド・スペルの能力を使ってウィッシュの呪文を複製する事は可能ですか。その時のソーサリィ・ポイントは幾つですか。
A6: 可能です。必要なソーサリィ・ポイントはルール通り呪文レベルと同じだけです。
Q7: 《デュアル・ウィルダー》の特技を持ったキャラクタが重武器を片手に 1 つずつに持つ事は可能ですか?
A7: できません。プレイヤーズ・ハンドブックに掲載されている全ての重武器は両手用の特徴も持っているからです。
Q8: 強制的に自分に近寄ってきた相手に対して、《ポールアーム・マスター》の特技で機会攻撃出来ますか。
A8: 出来ません。強制移動は機会攻撃を誘発しません。しかし移動アクション [訳注: 厳密に言えば 5 版に移動アクションは存在しないが便宜上、自分のターンなどに行なう自発的に行なう移動を移動アクションと呼称しておく] やアクション、リアクションで行なった移動の場合は機会攻撃を誘発します。例示します。アンチパシィ/ シンパシィの呪文は対象に移動アクションをさせます。この移動アクションは機会攻撃を誘発します。同じくディサナント・ウィスパーの呪文はリアクションでの移動を行なわせます。この移動も機会攻撃を誘発します。一方ガスト・オブ・ウィンドの呪文は対象を押しやります。これは強制移動なので機会攻撃を誘発しません。
Q9: 《サヴェージ・アタッカー》の特技は、ローグの急所攻撃やパラディンのディヴァイン・スマイトのダメージも振り直せますか。
A9: いいえ。振り直せるのは武器ダメージだけです。
Q10: 不意打ちのルールは 2 つの敵対的集団の為のルールです。もし 3 つ目の戦闘集団が隠れていた場合はどうなりますか?
A10: 不意打ちのルールは、戦闘の開始時のみに関わるルールです。全ての伏兵は単に【敏捷力】 (〈隠密〉) 判定を行なうだけです。
Q11: ローグ/ ウィザードのマルチクラスキャラクタが、巧妙なアクション (cunning action) を使い、ボーナス・アクションで早足 (Dash) で移動した時、更にエクスペディシャス・リトリートの呪文を行使して更にボーナス・アクションで早足を行なう事は可能ですか?
A11: 不可能です。ボーナス・アクションは常にターンに 1 回までです。
Q12: 待機を例えば複数回攻撃の最初の攻撃と 2 回目の攻撃の間に行なう事はできますか。
A12: 待機はトリガーとなる事象の直後に即座に発生します。もしトリガーを「攻撃されたら」と定義したのであれば、攻撃された直後にあなたの行動が生起します。
Q13: 二刀流で、両方の攻撃 (通常とボーナス) で突き飛ばし (shove) を行なう事は可能か?
A13: いいえ。二刀流によるボーナス・アタックは軽武器による最初の攻撃があって、その後に初めて可能になる行動です。そして突き飛ばしは特殊な近接攻撃であって武器攻撃ではないので二刀流によるボーナス・アタックを生起しません。[訳注: という事はファイター 5 レベルなどで追加攻撃が可能な場合、主武器側の 1 回目の攻撃で突き飛ばしを行ない 2 回目で武器攻撃をすれば、その後に二刀流のボーナス・アタックは可能か? 但し二刀流によるボーナス・アタックは武器攻撃のみと定義されているのでこちらでは突き飛しは依然として不可能と思われる]
Q14: ドラゴンがブレス攻撃を私にしてきたとします。セーブには成功し、また私がブレスのダメージ属性に対する抵抗を持っていた場合、私の被るダメージは 4 分の 1 になりますか?
A14: はい。
Q15: バトル・マスターでないキャラクタが武器落し (disarm) を試みる事は可能ですか。
A15: DMG271 ページの The Disarm action potion を使えば可能です。
Q16: スコーチング・レイやエルドリッチ・ブラストの様な複数の対象に影響する呪文を使った時、最初のレイないしビームを放って結果を決めた後、次の攻撃をすれば良いですか? それとも最初に対象を全て決定してから、命中判定を行なえば良いですか。
A16: これらの呪文の効果時間は瞬間ですが、対象を選択し攻撃を解決するのは一度に全部ではなく順に行ないます。もし望むのであれば、最初に全ての対象を決定してから攻撃の解決をしても良いです。
Q17: ブラインディング・スマイトの追加 [光輝] ダメージは、効果時間中の全ての攻撃に乗りますか。
A17: いいえ。最初の一撃だけです。
Q18: 既に恐怖状態にあるキャラクタに、ヒロイズムを掛けたら、恐怖状態は除去 (remove) されますか。
A18: ヒロイズムは既に効果を発揮している恐怖状態 (frightened) を抑制 (suppress) します。呪文が終了した時に、対象の恐怖状態がまだ続いているならば再開します。
Q19: 休憩を行なう事でマジック・アイテムの鑑定が可能です。またアイデンティファイは呪いを発見する事も出来ません。一体アイデンティファイの価値って何なんでしょうか。
A19: もっとも重要な要素は時間と利便性です。1 時間掛かる小休憩中に 1 つのマジックアイテムの能力を知る事ができます (DMG136 ページ"Identifying a Magic Item"参照)。一方でアイデンティファイの呪文を使えば 1 分 (儀式執行なら 11 分) で同じ事が出来ます。[訳注: 中にはアイデンティファイで判別可能な呪いのマジック・アイテムもある]
Q20: 組みつき (grappling) や突き飛ばしを敵に行なうとサンクチュアリィは終了しますか。
A20: します。
Q21: ターシャズ・ヒディアス・ラフターの説明文は、対象を伏せにさせた場合のみ無力状態 (incapacitate) になると読めますが、これは正しい解釈ですか。
A21: いいえ。対象が伏せにならなくても無力状態になります。
Q22: シャドウがクリティカル・ヒットした時、攻撃対象の【筋力】は 2d4 減りますか。
A22: いいえ。クリティカル・ヒットではダメージダイスが 2 倍になるだけです。ダメージを与える効果というのはつまり対象のヒットポイントを減らす効果の事です。シャドウの【筋力】減少 (reduction) はヒットポイントには影響しないのでダメージではありません。
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