- 書名
- 死の競歩
- 著者
- ピーター・ラヴゼイ
- 訳者
- 村杜 伸
- 出版
- 早川書房(ハヤカワポケットミステリー)
- 価格
- 971円
- ISBN
- 4-15-001201-6
- bk1
- http://www.bk1.jp/product/00320654
本日読了。
死せる詩人のWeblogです。読書記録とDungeons and Dragons Role Playing Gameのセッション記録が主です。リンクは御自由にどうぞ。
本日読了。
本日読了。
徹頭徹尾、対象読者が不明な本でした。だいたい前半60%くらいは、
iPhoneをヴァーチャルオフィスにしようぜ! 的な内容なわけです。例えば、
Dropboxを使って自宅と会社とiPhoneでデータを共有してどこでも仕事ができ
るなとか書かれているわけですが、JSOXだの情報漏洩だのと騒がれている昨今。
こんな事をしたら大問題です。ヘタしたら免職ですよ。
そもそも、ありとあらゆる場所で仕事したり勉強したりToDoをこなしたり、
そんな忙しい人いるんですかね。人気ライターと研究職の二足の草鞋を履いて
いる世間一般の人はそうなのかもしれませんが。
iPhoneを外部記憶装置として使おうという主旨のネタも沢山あります。例え
ば本棚の状況を写真に取っておいて蔵書管理しようとかあるわけです。こうす
ればどこに何を入れておいたかすぐ思い出せるよね、なんて書いてるんですね。
あのね、そんな物覚え悪くないですから! 僕の家には3、4000冊の蔵書があり
ますけれど、殆どどこに仕舞ってあるか覚えていますよ。まあ著者の人は2人
とも学究の徒で、恐らく蔵書は僕の5倍くらいあるんじゃないかと思います(学
会誌とか無茶苦茶な勢いで溜るからね)。そういう人には有効なんじゃないか
な。ってそんな蔵書数の人は日本人の0.1%もいませんから! 残念!
というわけで、人気ライターとして日々締切りや打ち合わせに追われて
いて且つ営利企業に於ける研究職として成果報告を逐一求められたり彼方此方
の学会の準備が大変だったりする日本人の大多数を占めるような人種の人には
役に立つと思います。
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R&R staionで行なわれたPHB2のGame Day 3日目に参加してきました。DMはTEさん。同じ卓のプレイヤは以下の通りです。ネタバレが無いわけではないのでこれから遊ぶ人は目を瞑って読んで下さい。
13時開始、17時40分終了。戦闘遭遇が4回、非戦闘遭遇が1回でした。他の卓より2時間くらい早く終わったので、同じ卓の人達とスリー・ドラゴン・アンティをして遊びました(早く終わると思っていたのでカードは持ってきていた)。今日初めてプレイしたTEさんに、倍近い差を付けられて3位に伍してしまったのは忸怩たるものがあったり。
追記
本来のシナリオでは戦闘は3回らしいのですが、チュートリアルの意味を含めた戦闘を最初に1つ増やしていたようです。これが非常によかったですね。初めて卓を囲む相手なので互いの動きを知るのが大切なのは勿論ですが、戦闘を1回増やす事によってラスボス戦前までの遭遇数が4回――つまり2マイルストーン――なり、全PCが最終戦でアクションポイントを持っている状態になる、というのが良いです。
それから知識判定で判明する事柄がテンプレート化された紙で配られたのも良かった。広くはない会場で詰めぎみの配置でゲームをしているので、かなり騒々しいわけです。そんな中で沢山のモンスタデータをDMから説明されても聞き取るだけで大変ですし、紙で配ってしまえば時間の短縮にもなります。
また、いろいろな所で写真付きのレポートが上っていますが、さぼりっこさん作成の専用ペーパークラフトが本当にすばらしい。戦闘フィールドの状態が一目瞭然でした。高い風車小屋の上に砲撃役がいてかなり頭を抱えましたが。
運営も良かったですね。卓分けは独特でしたが合理的でしたし、予備DMがいるのもすごい。
で、悪い点。これはWotC(ないしRPGA)側の問題ですが、今回のプレロールドキャラクタがちょっとね。最適化しろというつもりはサラサラ無いんだけど、面倒な運用のキャラクタが多いのはどうよって思いますね。特に撃破役の2人が両方とも、相当動きが複雑(バーバリアンは一見簡単に見えるけど、ACが低すぎるし、突撃しまくるには注意深く移動する必要がある)。バードもマルチクラスを2つしている所為で、パワーの種類が多すぎる。狭い戦場で足の遅い(移動力4マス)のキャラクタに接近・噴射のパワーとか! 使うタイミング難しすぎですから。
個人的な反省点としては、2戦目で出てきたダイアベアが精鋭だという事を見破れずに最初に集中攻撃する対象をそこにしてしまった事かなぁ。ダイアベアはバードとインヴォーカーで封じて、まず最初にトログロダイトを撃破するべきだった。そうすれば、あの戦闘はもう少し短い時間で終えられた筈。
追記2
そういえば、僕が参加した卓では有志作成のパワーカードは使いませんでした。DM曰く、テーブルが狭いのでカードを広げられないからとの事。まったくもってその通りでした。HPトラックシートやイニシアチブボードを広げるのも苦労したからなぁ。
僕個人としては、パワーカードは
という2点を理由に普段は使っています。特に1が重要ですね。なので、今回のプレロールドキャラクタの様にキャラクタシートにパワーの詳細が書かれているならば、パワーカードは無くてもいいと考えています(だた今回はそのキャラクタシート上のデータに誤記が多かったわけだけれども)。
今日はPyramid of the Shadowのセッションでした。DMはつかださん。参加者は以下の通り。
12時に始めて19時半に終了。戦闘遭遇が6回で非戦闘遭遇は無し。途中で9レベルになっています。
夕方に画伯がやってきて、セッション後に7人でダブル・スリードラゴンアンティ(カードを2セット使った)。
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ようやくシリーズ完結までいきました。全体として面白く読み進められたのですが、1点だけ最初から最後まで気になった事があります。ハリーが徹頭徹尾、11歳で初まる1作目から17歳になり最終的には18歳直前だと思われる7作目まで、全くと言っても過言ではない程に精神的な成長が見られないところです(7作目の下巻で多少それらしき成長が感じられる程度)。
何というか、これくらいの年齢の少年少女って思慮分別は無いけど大抵は非常に賢くて、大人の思っている以上にこちらの言う事を理解しているんですよね。ハリーにしろロンにしろハーマイオニーにしろ、ちょっと愚かすぎると思います。物語としては面白かっただけに、そこが残念でならないですね。
本日読了。
本日読了。
本日読了。
今日はPyramid of the Shadowのセッションでした。DMはつかださん。参加者は以下の通り。
12時前に初めて20時に終了。戦闘遭遇が9回で非戦闘遭遇は無し。寝れば9レベルにアップするぐらいまで決ました。
『ノウハウとか』はとりあえず今回で最後です。そして今回のネタは1つ。
●弱点となる防御値を狙う
既にD16さんが『円滑なセッションのために・戦闘の管理』で、この問題についての要点は述べられていますが、もう少しつっこんでみます。
D16さんは上記の日記で以下のように書いています。
特に注意すべきは兵士役です。
彼らは、PCでいうところの防衛役に相当し、高い防御値とマークを初めとする攻撃干渉能力を持っています。
彼らをAC攻撃屋が殴るのは、レッド・ドラゴンに対してファイアーボールを打ち込むようなもので、多くの場合、ムダです。
確かに兵士役のACに対して攻撃するのは、効率の良い攻撃手段とは言えません。『モンスタの防御値』を読んで頂ければ分かりますが、兵士役のACは他の役割のそれと比べて群を抜いて高いのです。
しかし、こういった効率の悪さというのは兵士役のACを狙う場合に限った事ではありません。制御役への意志攻撃、奇襲役への反応攻撃、暴れ役への頑健攻撃も同じように悪手と言えます。
さてここでPCの命中判定について考えてみましょう。PCの攻撃方法は3つに大別できます。
この内、3はかなり数が少ないのでここでは論じません。1と2を比較していきます。ちなみに装具にはスタッフやワンド、ホーリーシンボルといったものが含まれす。
それぞれの命中判定は、凡そ以下のように決定されます。
・[武器]パワー
LVの半分+関連する能力値修正+武器の習熟ボーナス+武器のエンハンスメントボーナス+その他のボーナス(特技によるものなど)
・[装具]パワー
LVの半分+関連する能力値修正+装具のエンハンスメントボーナス+その他のボーナス(特技によるものなど)
大切なのは、[武器]パワーには武器の習熟ボーナスが加算されるという事です。習熟ボーナスというのは、その武器に習熟している時のみ得られるボーナスで武器毎に値は異なります(通常は+2ないし+3)。つまり、LV、能力値修正、エンハンスメントボーナス、その他のボーナスが全て同じであっても[武器]パワーは[装具]パワーよりも、命中修正が最低2は高いのです。そして多くの[武器]パワーはACを狙うものです。
では、改めて『モンスタの防御値』の全体という名前の表を見て下さい。その最下段、雑魚を除く全モンスタの防御値の平均に注目してみましょう。以下のようになってる筈です。
AC | 頑健 | 反応 | 意志 | データ数 | |
---|---|---|---|---|---|
平均 | 14.3 | 12.7 | 12.2 | 11.7 | 1341 |
ACは、明かに他の防御値よりも2高くなるように考慮されています。これは[武器]パワーの多くがAC狙いであり、そして[武器]パワーには習熟ボーナスが加算されるからなのです。
この事実から分かるのは、[武器]を用いてAC以外を攻撃するパワーは非常に命中力が高いという事です(特に意志防御値を攻撃できるものは優秀)。そういったパワーは数は多くはありませんが、使えるキャラクタであった場合は命中確率の高いパワーだという認識して運用するようにするべきです。
つまる所、敵の防御値をトラックしながら弱点となる防御値を探し、そこに[武器]パワーを当てるというのが非常に重要な戦術になるのです。
以前『Minion対策』、『Minion対策2』というエントリで、雑魚(Minion)の防御値について検証しました。
今度は、雑魚以外のモンスタの防御値について検証します。
調査対象は英語版を含むルールブックに掲載されているモンスタの内、雑魚を除く1341種類です。それぞれの役割、級毎に平均値をまとめてみました。ちなみに以下の表に出てくる防御値は、そのモンスタのそれぞれの防御値からモンスタのレベルを減算したものを元に計算しています。
例えばLV20でAC35、頑健34、反応30、意志31というモンスタであれば、AC15、頑健14、反応10、意志11という値を用いているわけです。
つまり、以下の表に出てくる役割毎の平均値にモンスタのレベルを加算すれば、任意のレベルに於ける各役割の平均的な防御値が分かる事になります。
まずは英雄級を見てみましょう。
AC | 頑健 | 反応 | 意志 | データ数 | |
---|---|---|---|---|---|
砲撃役 | 13.1 | 11.3 | 12.3 | 11.8 | 66 |
暴れ役 | 12.4 | 13.1 | 10.9 | 10.3 | 113 |
制御役 | 14.3 | 11.8 | 11.9 | 12.7 | 83 |
奇襲役 | 14.3 | 11.9 | 12.7 | 11.4 | 58 |
遊撃役 | 14.3 | 11.9 | 12.8 | 11.1 | 133 |
兵士役 | 16.1 | 13.6 | 12.1 | 11.6 | 118 |
平均 | 14.1 | 12.3 | 12.1 | 11.5 | 571 |
暴れ役の防御値の低さが目立ちますね。頑健防御値を除いて全ての防御値が最下位です。また砲撃役も全体的に低めです。各役割毎のHPが原則として
である事を考えると、砲撃役は極めて脆い事が分かります。また、相手が制御役でさえ無ければ意志防御値を狙うのは常に有効と言えるでしょう。
次は伝説級です。
AC | 頑健 | 反応 | 意志 | データ数 | |
---|---|---|---|---|---|
砲撃役 | 12.0 | 11.5 | 12.0 | 12.0 | 61 |
暴れ役 | 12.8 | 13.9 | 10.8 | 10.9 | 87 |
制御役 | 14.9 | 12.9 | 11.9 | 13.3 | 110 |
奇襲役 | 16.0 | 15.5 | 15.0 | 12.0 | 45 |
遊撃役 | 14.5 | 12.3 | 12.8 | 11.4 | 88 |
兵士役 | 16.3 | 14.3 | 11.9 | 11.9 | 98 |
平均 | 14.4 | 13.4 | 12.4 | 11.9 | 489 |
奇襲役が異常な値を示していますが、これは恐らく奇襲役のデータ数が少ない上に伝説級の奇襲役の半分近くが精鋭・単独モンスタである事が原因だと思われます。精鋭・単独モンスタは、標準モンスタと比べて防御値が1.5ほど高く設定されています。従って、その点を考慮するならば上記の表の奇襲役の値は1、2点減じると調度良いのではないかと思います。
奇襲役の異常値さえ除けば、概ね英雄級の特徴そのままです。一点だけ重要なのは、英雄級では、頑健と反応は役割全体の平均値で言うとほぼ均等でしたが、伝説級では頑健の方がやや高くなっている所でしょう。
それぞれの級での『標準モンスタ:精鋭・単独モンスタ』の比は、英雄級で5:1、伝説級で5:4、神話級で2:3となり、精鋭・単独モンスタの割合が急増していきます(レベルの高いモンスタほど種類が少ないのが原因でしょう)。
次に神話級です。
AC | 頑健 | 反応 | 意志 | データ数 | |
---|---|---|---|---|---|
砲撃役 | 13.6 | 12.1 | 12.7 | 11.8 | 31 |
暴れ役 | 13.1 | 14.5 | 10.3 | 10.6 | 62 |
制御役 | 15.3 | 12.8 | 12.8 | 13.6 | 66 |
奇襲役 | 15.4 | 13.2 | 13.7 | 11.4 | 19 |
遊撃役 | 14.3 | 12.5 | 12.3 | 10.8 | 38 |
兵士役 | 16.6 | 14.3 | 12.0 | 11.5 | 65 |
平均 | 14.7 | 13.3 | 12.3 | 11.6 | 281 |
奇襲役の異常値が消えました。同じように精鋭・単独モンスタが多い筈ですが、他の役割でも同じように精鋭・単独モンスタが増加したために奇襲役の異常値が埋もれたからでしょう。
ここまで見てわかるのですが、基本的な傾向は英雄級から殆ど変化がありません。やはり4版は非常に注意深くデザインされていると言えるでしょう。
最後に1-30レベル全体の平均です。
AC | 頑健 | 反応 | 意志 | データ数 | |
---|---|---|---|---|---|
砲撃役 | 13.1 | 11.7 | 12.3 | 11.8 | 158 |
暴れ役 | 12.7 | 13.7 | 10.7 | 10.6 | 262 |
制御役 | 14.8 | 12.5 | 12.1 | 13.2 | 259 |
奇襲役 | 14.5 | 12.3 | 13.1 | 11.5 | 122 |
遊撃役 | 14.4 | 12.1 | 12.7 | 11.1 | 259 |
兵士役 | 16.3 | 14.0 | 12.0 | 11.7 | 281 |
平均 | 14.3 | 12.7 | 12.2 | 11.7 | 1341 |
溜息が出るくらい上手に設計されていますね。間違いなくウィザード・オブ・コースト内には新しくモンスタをデザインする際の規約があるのでしょう。平均値だけではなく中央値や最頻値も検証してみたい所ですが、流石に時間がかかりすぎるのでこれくらいにしておきましょう。
と言いつつ、もう1つ表をご覧頂きます。
次の表の内、値Aは『4つの防御値のうち最大の値から最小の値を減じたもの』、値Bは『ACを除く3つの防御値のうち最大の値から最小の値を減じたもの』について、それぞれレベル毎に平均を取ったものです。
Lv | A | B |
---|---|---|
1 | 3.6 | 2.8 |
2 | 3.5 | 2.3 |
3 | 3.8 | 2.5 |
4 | 3.6 | 2.5 |
5 | 3.9 | 2.9 |
6 | 3.7 | 2.9 |
7 | 3.8 | 2.6 |
8 | 3.8 | 2.8 |
9 | 4.2 | 3.2 |
10 | 4.6 | 3.5 |
11 | 4.2 | 3.3 |
12 | 3.7 | 2.8 |
13 | 4.2 | 3.0 |
14 | 4.1 | 3.0 |
15 | 4.1 | 3.1 |
16 | 4.2 | 3.3 |
17 | 4.7 | 3.7 |
18 | 3.9 | 3.0 |
19 | 4.5 | 4.0 |
20 | 4.7 | 3.9 |
21 | 4.2 | 3.4 |
22 | 4.6 | 3.8 |
23 | 4.9 | 3.5 |
24 | 4.9 | 4.3 |
25 | 5.9 | 4.5 |
26 | 5.2 | 4.3 |
27 | 4.7 | 3.6 |
28 | 5.1 | 4.2 |
29 | 5.7 | 4.9 |
30 | 5.2 | 4.5 |
最小二乗法で求めた近似曲線のグラフでも付けると分かりやすいのですが、面倒なのでやめます。しかし、表を見るだけでも、レベルが上昇する毎に差が大きくなってくのが分かるかと思います。この表の意味する所は、弱点の防御値を攻撃すえば命中率が10-25%程度上昇するという事です。
本日読了。