2011年5月24日火曜日

自転車購入時の注意

 最近僕の周囲でも高価な自転車を購入する友人が増えている――僕自身が勧めている部分も多々あります――ので、高価な自転車を購入する際の注意点を纏めておきます。

●購入する店について

 自転車の構造について知悉しているのでなければ、通販は避けましょう。価格を比較してみるとウェブ上のみで販売しているような店で通販するのが一番価格は安くなりますが(値引率が大きい)、問題点が多々あります。

 一つは、購入した自転車に問題があった場合です。購入直後ならば返品も可能ですが、しばらく経ってから問題が発生した場合修理などを購入店に依頼する事ができません。
 また自転車は完成車販売の場合、メーカから販売店に送付する段階では7、8割方の部品を組み付けた状態で、残りは販売店で組み上げる事になります。値引率が大きいウェブ上の店の場合こういった組み上げ時に手を抜いてコストを下げ販売価格を落している事があります。例えばあまり技術の無いアルバイトが組み付けしていたり、メーカが組み付けた部分の再確認を行なわなかったりするわけです。
 中には手を抜かずにやっている店もあるかもしれませんが、実店舗が無い以上組み付け精度などは購入するまで確認できません。

●購入後に必要な物

 高価な自転車の場合ママチャリなどと違って、完成車で購入しても必要な装備が全て揃っているわけではありません。概ね以下の物は別途購入する必要があります。

▽前照灯

 日本では自転車に前照灯(フロントライト)を装備する事は法律で義務付けられています。日没後は前照灯の点灯も義務です。例え商店街の様な街灯が明い場所でも点灯の必要があります。
 前照灯には色々な種類の物がありますから自分の好みで選んで下さい。但しJISの規格(JIS C 9502 自転車用点灯装置)で中心部の最低光度が定められており400カンデラ未満のものは前照灯の要件を満しません。また点滅状態では前照灯と認められません
 電池式の前照灯であればCATEYEの『HL-EL010』がお勧めでしょうか。単三電池1本で稼働するので楽です。

▽尾灯もしくは反射板

 これも法律で義務付けられています。尾灯(テールライト、バックライト)は赤色、反射板は赤もしくは黄色でなければいけません。

▽錠

 盗難を防ぐ為にもワイヤー錠が1つは必要です。強度が高い程盗難の危険は減りますが、強度と重量は比例するので両者のバランスで自分が納得出来る物を選べば良いかと思います。
 高価な自転車の場合、ホイールは工具不要で非常に簡単に外せる場合も多いためホイールとフレーム両方を上手く止められる程度の長さは必要かと思います。また、動力工具さえあれば頑丈なU字ロックですら数分で破壊できてしまいます。錠も重要ですが、どこに止めて置くかも大切です。概ね人目に付く場所の方が盗難の危険は減ります。

▽空気入れ

 高価な自転車の多くは、ママチャリ等とは空気を入れる金具(これをバルブと呼びます)の形状が違うため別途空気入れを用意する必要があります。バルブの形状は以下の3つが多く流通しています。

  • 英式(ウッズ)バルブ

     ママチャリなどで使われている物です。日本では最も普及していると言えるでしょう。

  • 仏式(フレンチ)バルブ

     ロードレーサやクロスバイクはこの形状の物が多いです。

  • 米式(シュレーダ)バルブ

     マウンテンバイクやBMXで使われています。自動車のバルブもこれです。またBromptonも標準で付いているのはこのバルブです。

 空気入れには携帯用――インフレータと呼ばれたりする――と据置き用――フロアポンプと呼ばれたりする――の物があります。まずは据置き用が必要です。3種類のバルブ全てに対応してい物もあれば、どれか1つ専用の物もあります。
 自転車ではタイヤの空気圧管理が重要です。空気圧が適正――タイヤによって適正空気圧は異なります――よりも低いと摩擦が増え走行に余計な力が必要になりますしパンクの確率も上昇します。従って空気入れは空気圧計が付いている物を購入するようにして下さい。そうでなければ別途空気圧計を購入すると良いと思います。
 お勧めはSHIMANOの『PROフロアポンプHPコンペティション』でしょうか。価格も手頃です。

▽ベル(警音器)

 これも法律で装備が義務付けられています。但し、装備は義務付けられているもののベルを鳴らして良い状況も法律である程度規定されています。間違っても歩道で歩行者を退ける目的で鳴らしてはいけません。



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