最早おなじみとなったプロフェッサ・ツチヤのパラドキシカルなエッセイ集。巻を追う毎に土屋さんの文章は巧みになり、可及的速やかに読者を混乱と笑いに誘ってくれます。
土屋さんが提供する笑いは「条理」という名の「格」を破る「破格」の笑いです。不条理な論理、詭弁、小理屈、逆説に満ちています。著者の哲学者という立場を鑑みれば、こういった弁舌は「常識とは何か」といった深遠な事柄を読者に問うているようにも思えますが、行間からはとてもそんな深謀遠慮は伺えない所がツチヤさんのツチヤさんたる所以なのでしょう。良く言えば軽妙洒脱。
重苦しい週刊文春に吹く一陣の風。御覧あれたし。
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