過去のルールについて色々調べ物をしていて、面白かったのでまとめてみます。 (A)D&Dの戦闘の流れの歴史的な遷移です。調査対象は
- AD&D 1e: PHB, DMG
- AD&D 2e: PHB, DMG
- D&D 3e: PHB
- D&D 4e: PHB
- Classic D&D: Rules Cyclopedia
●AD&D 1e
1メレーラウンド = 10セグメント = 1分
- 不意打ち判定
- 互いの距離決定
- 発生したならば不意打ちの処理
- イニシアチブ判定(パーティ単位のイニシアチブ)
- イニシアチブを取った側の行動
- 離脱処理
- 交渉(parley)
- 相手の行動を待つか
- 射撃、魔法のデバイス、呪文、ターンアンデッドの処理
- 接敵移動又は突撃
- 突撃に対して武器を構える処理
- 接近攻撃の解決
- つかみ攻撃の解決
- 5と同じ手順でイニシアチブを失った側の行動
- 以後不意打ち処理を除き2から6を繰り返す
これだけ読むと、グリッドを利用しない抽象戦闘が前提の様に読めるのが不思 議ですね。それから毎メレーラウンドに交渉の機会があるっぽいのも変な感じ です。
●AD&D 2e
1ラウンド = 1分
- DMによるモンスタ、NPCの行動決定(宣言ではない)
- プレイヤによるPCの行動宣言
- イニシアチブ決定(パーティ単位のイニシアチブ)
- イニシアチブ順に行動解決
- 以後4を繰り返す
1eに比べると極めて簡素です。パーティ単位のイニシアチブが基本で、個別イ ニシアチブは選択ルールになっています。しかしパーティ単位イニシアチブの 場合、パーティ内の行動順序をどう決めるのかが不明。1eとの比較で特徴的な のは、イニシアチブよりも先に行動宣言をするという点でしょうか。
●D&D 3e
1ラウンド = 6秒
- 不意打ち判定
- 不意打ちした者のイニシアチブ決定
- 不意打ちラウンド処理
- 残りの者のイニシアチブ決定(個別イニシアチブ)
- イニシアチブ順に行動解決
- 以後5を繰り返す
だいたい2eで個別イニシアチブを選択した場合の順序と似ていますね。
●D&D 4e
1ラウンド = 6秒
- 不意打ち判定
- 不意打ちした者のイニシアチブ決定
- 不意打ちラウンド処理
- 残りの者のイニシアチブ決定(個別イニシアチブ)
- イニシアチブ順に行動解決
- 以後5を繰り返す
大枠は3eと同じです。
●Classic D&D
1ラウンド = 10秒
- イニシアチブ決定(パーティ単位)
- イニシアチブを取った側の行動
- モラル判定(選択ルール、DM側のみ)
- 移動処理
- 射撃処理
- 魔法処理
- 接近戦処理
- 2と同じ手順でイニシアチブを失った側の処理
- DMによる特殊処理があれば実施
- 以後1から4を繰り返す
1eに似ています。特徴的なのはモラルの処理が明示されている事かな。
●備忘録
気が向いたら2eのC&Tのルールも調べる。
追記
●AD&D 2e Combat & Tactics
1コンバットラウンド = 12秒
- DMによるモンスタの行動決定
- プレイヤによるPCの行動宣言
- イニシアチブ判定(パーティ単位)
- 行動解決
- イニシアチブ取得側 ベリーファスト
- イニシアチブ喪失側 ベリーファスト
- イニシアチブ取得側 ファスト
- イニシアチブ喪失側 ファスト
- イニシアチブ取得側 アベレージ
- イニシアチブ喪失側 アベレージ
- イニシアチブ取得側 スロー
- イニシアチブ喪失側 スロー
- イニシアチブ取得側 ベリースロー
- イニシアチブ喪失側 ベリースロー
- ラウンド終了時処理(モラル判定含む)
※ベリーファスト、ファスト、アベレージ、スロー、ベリースローというのは 2e基本ルールにあるスピードファクタやキャスティングタイムの様な物でそれ ぞれの武器や呪文に固有の値があり、それによって決定します。
※イニシアチブは1d10で低い方が得ますが、この時出目1で勝利した場合、行動 解決の順序の入れ子が1段階ずれます。つまり取得側のベリーファスト、ファス トを解決した後に喪失側のベリーファストが行なわれます。逆に出目10で負け た場合、逆方向にずれます。そしてこの2つが同時に発生した場合、取得側のベ リーファスト、ファスト、アベレージを解決した後に喪失側のベリーファスト が解決されます。
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