Emacsで動くメールリーダMewの開発者である山本さんによる、Emacs Lispの解説書です。Emacs Lispを使ってはいるのですが、実際にはEmacsというLisp処理系を使ってLisp系言語の特徴であるリストの使い方を示しているに過ぎません。ですからCommon LispやSchemeといった他のLisp系言語へも容易に応用できます。
Lispのリストが持つセルという概念を、シンプルな図を使って分かりやすく解説してくれてます(セルの中身はポインタであり、実体はその先にあるので、言葉だけで説明されるとイメージが湧かず混乱しがちです)。
またLisp系言語の特徴である再起についても詳しくあつかっています。Lisp系言語では、例えばC言語のwhileやforのようなループ処理は、(C言語程)多くは使いません。それらは関数の再起呼び出しによって実装され得るからです。
Lispという言語は、プログラミング言語界に或る種のイノヴェーション(革新)をもたらした言語です。その一旦を垣間見るには丁度良い一冊でしょう。
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