スポーツバイクには、いろいろなタイヤサイズの自転車があります。多くの人は、タイヤの径=車体の大きさくらいに考えているのではないでしょうか。実際には、それだけではありません。タイヤ径の違いから、様々な性能差が生まれます。
現在スポーツバイクで使われているタイヤの径で、比較的よく目にするのは以下のものでしょうか。
- 700C(622mm) ロードレーサ用のタイヤ。
- 650A(590mm) ランドナ用の太いタイヤ。
- 650B(584mm) ランドナ用の極太タイヤ。
- 650C(571mm) 元はトライアスロン用。小さめのロードレーサにも使われる。
- 26HE(559mm) マウンテンバイク用のタイヤ。
- 16HE(399mm) ミニベロやフォールディングバイク用のタイヤ。
上に行くほど径が大きくなります。括弧内はETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation)の表記です。
では、タイヤのサイズが変わると何が違うのでしょうか。一般的には、サイズが大きいほど直進安定性が増し、サイズが小さいほど加速が簡単(トップスピードに持っていくまでのエネルギィが小さい)と言われています。また、大きいほど段差に強くなります(段差を乗り上げた時に手元まで振動が伝わりにくい)。
タイヤサイズが大きいければ、それだけ車輪を回転させたときの向心力(遠心力)が大きくなるので、走行方向にかかるエネルギィが高くなります。だから直進安定性が増すわけです。また、直進安定性は、タイヤサイズ×速度×重量にほぼ比例します。ただし、タイヤが大きいと重心は高くなるので静止時の安定性は減少します。
次に、サイズの違うタイヤを、角速度0から、ある角速度Xまで角速度を上昇させる事を考えて見ましょう。この時、角速度Xまで到達させるに必要なエネルギィが小さいのはタイヤの小さい方になります。従って、サイズが小さいほうが、回転数を上昇させやすくなります。
このような事から、Stop & Goの多い街中を走るならばタイヤサイズが小さい方が楽で、幹線道路を車に混じって疾走するならば大きいほうが楽と言われます。坂道を登るのも、小さいほうが楽ですね。
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