2006年9月29日金曜日

ネルドリップ

 ネルドリップというのを聞いたことはあるでしょうか。ネルというのは布の事です。フランネルとかリンネルとかのネルですね。ドリップというのは、この場合コーヒーを淹れる事です。

 現在日本で主流なコーヒーの飲み方というのは缶コーヒーやインスタントコーヒーの様なコーヒーではないドブ水をコーヒーだと思い込んで飲む方法です。次に多いのがドリップコーヒーでしょう。多くのコーヒーメーカも淹れ方自体はドリップ方式です。

 ドリップにも幾つか種類があります。最も一般的なのはペーパフィルタによるドリップです。カリタ・メリタ・河野式のドリッパに設置したペーパフィルタで濾して淹れる方法ですね。コーヒーメーカもペーパフィルタによるドリップが多いでしょう。もう1つ有名なのがネルドリップです。これはネルという布を使ってコーヒーを濾します。当然ですが歴史的にはネルドリップの方が古いものです(使い捨てのペーパフィルタなんて工場での大量生産が出来ないと普及させられませんから)。

 現在ネルドリップよりもペーパドリップが主流になっているのは、単純に手軽さゆえです。僕も手軽な方が好きなので専らペーパドリップだったのですが「紙の臭い」というものを知ってしまって以来、できるだけネルドリップをするようにしています。

 次のようなテストをすると、鋭敏な嗅覚・味覚を持っている人は「紙の臭い」に気がつくと思います。

  1. 浄水器などを通した余計な臭いのついていない水を用意し沸騰させる。
  2. カリタ・メリタ・河野式いずれかのドリッパにペーパフィルタを設置する。
  3. コーヒー豆は入れずペーパフィルタにお湯を通す。
  4. ペーパフィルタを通したお湯と、通していないお湯を飲み比べる。

 このテストの結果僕も紙の臭いを意識するようになってしまい、そういった臭いのつかないネルドリップに走ったわけです。ただネルドリップにする場合も、できるだけ有機栽培ネルと使ったほうが臭いの面でコーヒーに影響が少ないと思います。有機栽培ではないネルを使うならば、使う前に一度熱湯でじっくりネルを煮込んで下さい。

 ――というのは、全て『生豆屋』の店長さんの受け売りなのですが、効果はあります。コーヒーが好きでこだわりがある人なら試してみて損は無いでしょう。生豆屋で扱っている有機栽培ネルは安価ですし、茶こしを使ったネルドリップ方法は簡単です。

 ちなみに僕の家でセッションをした人は、漏れなく「生豆屋の有機栽培コーヒー豆+有機栽培ネルドリップ」のコンポで淹れた美味しいコーヒーが飲めます(美味しいと言わない人には飲ませません。従って僕が淹れたコーヒーを飲んだ人は全員が美味しいと言うので、僕のコーヒーは間違いなく第三者視点でも美味しいわけです)。夏の間は水出しコーヒーでしたけれども。



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