2014年1月10日金曜日

D&D Nextの所感

D&D Nextのプレイテスト版が公開されて以来15回程遊びました。その間に幾度もプレイテスト版のルールは改訂されています。その中にはかなり大幅な改変も多数ありました。そんなプレイテスト版も去年の10月に更新が停止し、12月にはウィザードオブザコーストからNextの発売時期が2014年夏と正式に発表されました。

最終版のルールで遊んだのは4、5回ですが、この版で遊んだ感触をそこはかとなく書いてみます。

Nextは概ね3版と4版の良いとこ取りをした様なルールになっています。感覚的には3版6割、4版4割の混合具合でしょうか。4版が持っていた、戦闘中に誰も暇にならないという部分がちゃんと取り込まれているのが大切な点かと思います。あとAD&D2nd以前の風味も少しあります。キャラクタの成長速度が1st/2ndやクラシックに近いです。具体的に言うと10レベルまでは急速に戦闘能力が上昇しますが、10レベル以降は緩やかになります。後は3版で言うBase Attack Bonus(BAB)、それ以前の版で言うTo Hit Armor Class 0(THAC0)と同じ意味合いのProficient Bonusという値がありますが、これの上昇はだいたい4レベル毎です。

成長曲線の話とも関連しますが、ACの変化はキャラクタもモンスタもかなり緩やかです。キャラクタ方のACの上昇に対して支配的な要素はマジックアイテムなので、概ねDMの匙加減で決まると言えます。命中修正の上昇が緩やかなので当然ではあります。テストプレイ版ではマジックアイテムを現金で購入するルールが整備されていないので、本当にDM次第です。これには善し悪し両方ありますが、僕としては早急にマジックアイテムの購入ルールは何らかの形——例えば選択ルール——で整備して欲しいと思っています。DMとしてもプレイヤとしてもその方が楽なので。

キャラクタもモンスタもACの上昇が命中修正の上昇と比べて緩やかであるという特徴はNextの重要な点かと思います。この特徴ゆえに、キャラクタに対して相対的にレベルの低いモンスタであっても、攻撃の点だけ取ればまずまずの脅威になります。そして相対的にレベルが低いモンスタは4版でいうMinion[雑魚]に近い形で扱かう事が可能です。

呪文のシステムは3版が基になっていると言えるでしょう。cantripという名で、4版で言うat-will power[無限回パワー]が設定されています。それからRitual[儀式]ですね。4版で規格化された概念ですが4版のそれとは少し違います。儀式は儀式呪文としてだけでなく、通常の呪文としても使えます。通常の呪文として使うとスロットを消費しますが、儀式として使った場合はスロットを消費しませんが行使にかなり時間がかかります(戦闘中はほぼ不可能です。100ラウンド戦闘を継続するとかしない限りは)。この2つがあるお陰でスペルキャスタはかなり楽になりました。3版の呪文システムとの違いは、能力値修正でスロットが増えない、DCが呪文レベルと無関係になった、キャスタレベルに比例して自動的に強化される呪文が少ない(というかcantrip以外には無い?)、という点でしょうか。

最新のテストプレイルールに掲載されているクラスは、ファイタ、ローグ、クレリック、メイジ(=ウィザード)、レンジャー、パラディン、バーバリアン、ドルイド、バード、モンクですね。3版に近いけど遥かに破綻し難いマルチクラスもあります。テストプレイルールの途中段階で掲載されていたけれど最新の物には無いクラスは、ソーサラとウォーロックかな。

まだまだありますが、まずはこれくらい。気が向けば続けます。

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