2004年5月25日火曜日

【今日の読書】第三の銃弾[完全版]/カーター・ディクスン/早川ミステリ文庫

 非常に有名な事なので、わざわざ書くまでも無いかもしれませんが、カーター・ディクスンはジョン・ディクスン・カーの別ペンネームです。

 元々この作品はEQMMに、フレデリック・ダネイ(エラリィ・クイーンの片割)によって短縮された版が人口に膾炙していました。短縮版が邦訳されているのかは知らないのですが、完全版の日本語訳はそれまで存在しておらず、本書によってようやく全編が翻訳されたのです。
 カーって日本ではとても人気があるのに、何故か翻訳されていなかったり、絶版になっていたりする品が多いんですよね。不思議。

 さて本書ですが、真っ向勝負の密室物です。やっと僕が漠然と感じていた「カー物」に出会えた気がします。250ページ程度の短い話ですが、提示される謎がとても魅力的でどうやって解決されるのか、とても楽しみながら読む事ができました。クイーンのスペイン岬に勝るとも劣らない魅力的な謎でしたね。

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