2004年7月8日木曜日

【今日の読書】迷宮学入門/和泉雅人/講談社現代新書

 迷宮とは何か。

 迷宮の起源、発展、歴史、分布等について数々の図や写真を用いながら懇切丁寧に紹介してくれているのが本書です。

 僕のようなD&Dゲーマならば「迷宮とは何か」と問われれば、すかさず「それは即ちダンジョンである」と答えるかもしれません。
 しかし僕等が想定する、所謂ダンジョンは迷宮ではないのです。言葉遊びと言われるかもしれませんが、ダンジョンは迷宮(labyrinth)ではなく迷路(maze)なのです。

 本書によれば迷宮とは秩序だった存在であり、迷宮を支配しているのは高度な計算と理性に他ならないのです。迷宮は常に入口から最奥部まで1本道であり、決して枝分かれしたり道が交差したりする事はありません。
 他方で、迷路と言う場合は、中に入った者を混乱させる目的を持って、入り組んだ通路で構成された建築物の事を指します。

 迷宮が持つ、儀式的な意味、宗教的な意義。D&Dゲーマならば知っていても損は無いでしょう。

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