2009年7月25日土曜日

ブレーキについて

 リムブレーキにしろディスクブレーキにしろバンドブレーキにしろ、自転車のブレーキを効かせた時に、減速する大元の理屈というのは運動エネルギィの一部を熱エネルギィに変換しているだけなわけです。
 ここでリムブレーキ(サイドプル、センタープル、カンチ、Vなどリムを挟み込む形のブレーキの事)のみに話を限定しますが、ブレーキパッドが同一、リムの素材が同一、リムのブレーキ当たり面の摩擦係数が同一ならば、リム重量がより重い方がブレーキの効きは良くなるはずなんですよね。
 なんでかというと、素材が同一で摩擦係数が同一ならばリム全体の比熱容量が大きい方がブレーキの効きは良いからです。効きが良いというのは違うかな。効きが悪くなるまでの時間がより長い、が正確ですね。

 ブレーキを効かせた時に発生する摩擦熱は、空気中にも多少は分散すると思うのですが、空気よりは金属でできたリムの方が遥かに熱伝導率が高いわけで大方の熱はリム側に遷移していくはずです。長い間ブレーキをかけていると、どんどんリムに熱が移っていってその内リム全体の比熱容量の限界までリムが熱を保持するようになります。こうなると摩擦面で発生した熱が逃げる場所がなくなってしまい、ブレーキは機能しなくなります。実際は空気中に逃げる熱の分ほんの少しだけ効くはずですが、例えば一般的なリムの素材であるアルミと空気の熱伝導率は1万倍も違うので、あまり意味のある数値にはなりませんね(仮に空気中にしか熱が逃げないとしたら、リムに熱が移る時と比べて制動に1万倍の時間がかかるという事)。

 そんな風に比熱容量が一杯になる事なんで無いと思うかもしれませんが、そうでもないんです。
 車を運転する人は知っていると思いますが、峠なんかで長い(10kmとか続く)下りがある所だと、ブレーキが焼き付いた時に退避する場所なんかが所々にあります。あれは、まさにこの現象が発生した時のためのものです。
 電車のブレーキだと、摩擦面からモータ軸を通して油のタンクに熱が移るようにして比熱容量を稼いでいたりしますし、車だとディスクブレーキを空冷するようにエアフローが設計されていたりします。

 何でこんな事を考えたかと言うと、BromptonのリムをSUN Rimsのものに変えて品質は良くなったし剛性も上がったんですが重量が増えたんですね。それで、リムの重量が増えていいことって何かあるかなぁーと考えていたのです。といってもリム単体での重量増はせいぜい15%くらいなわけで、焼き付くまでの時間が15%伸びてもほとんど意味ないよね。

 どうでもいいけど、炭素ってアルミと比べて熱伝導率は半分だし、比熱容量は25%減なんですね。カーボンリムってブレーキ効きにくいのかな。



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