2006年2月2日木曜日

【今日の読書】女には向かない職業

書名
女には向かない職業
著者
P.D.ジェイムズ
訳者
小泉喜美子
出版
ハヤカワミステリ文庫
価格
640円
ISBN
4-15-076601-0
bk1
http://www.bk1.co.jp/product/484254

 女流現代ミステリ作家の代表格と言われる事の多いP.D.ジェイムズの探偵小説です。何故かこの作品は本格物と評価されているようなのですが、それが僕には不思議です。少なくとも、僕が読んだ限りではハードボイルドの臭いが強く、であるが故に異色を放つ作品だと感じました。

 若い女性が主人公のハードボイルドというのは、ジャンルの持つ色を考えに入れれば一見甚だ矛盾しているようにさえ見えます。しかし、それがこの小説の魅力に他ならないのです。

 P.D.ジェイムズは元々純文学を志していたらしく、その文章は僕のような一般人からすると若干高尚で、読み易いとは言えません。その点がマイナスでしょうか。ですが、その点を考慮しても佳作と言える作品です。



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