2014年8月6日水曜日

D&D5版 低レベルの冒険

D&D5版が死に易いという話をちらほら聞いたので、他の版の比べてどうか考察してみましょう。比較するのはAD&D1版、2版、(A)D&D3版、4版、そして5版です。コアルールの範囲で基本4職の1レベル時を比較します (5版はベーシックルールのみ)。【耐久力】は10でHPに対するボーナスは無いものとします。またHPがダイスによる乱数で決まる場合は期待値とします。

表 各版基本4職の初期HP
1版2版3版4版5版
ファイター5.55.5102510
クレリック4.54.58228
ローグ*13.53.56228
ウィザード*22.52.54206

*1: 1、2版ではシーフ。
*2: 1版ではマジックユーザー、2版ではメイジ。

次に死亡する条件です。

1版
HPが0になると死亡。
2版
HPが0になると死亡。
3版
HPがマイナス10で死亡。HPが負値になると毎ラウンドHP-1されていく。毎ラウンド10%で安定化。
4版
HPがマイナス重症値 (重症値が10点ならば-10点という事) もしくは死亡STに3失敗で死亡。HPが負値になると毎ラウンド死亡ST。
5版
一撃でHPがマイナス最大HP (最大HPが8点ならば-8点という事) もしくは死亡STに3失敗で死亡。HPが0になると毎ラウンド死亡ST。

上記5つの版では、1版と2版が最も死に易いというのは論を俟たないでしょう。4版が最も死に難いのもすぐに分かります。3版と5版の比較が一番面倒です。両者は1レベル時点ではあまり差はありませんが、レベルが上がるにつれ5版の方が死に難くなっていきますし、クリティカルティットのルールも3版の方が強烈なので5版の方が死亡し難いでしょう。従って版毎の死に易さは

1版=2版 > 3版 > 5版 > 4版

という事になります。5版は対象5個の中で4番目ですから、どちらかと言えば死に難いシステムなのです。ただこれまでのD&Dと比べて極端に死に難いシステムであった4版の直後なので5版ですら死に易いと感じるのでしょう。

4版からD&Dを始めた人であれば、5版が死に易いと感じるのは無理からぬ事です。そもそも5版の1、2レベルキャラクタはまだ準備段階でしかありません。1、2レベルの間に少しずつ増えるキャラクタの能力を覚えていって、3レベルでビルドオプションを選んだ所で一人前のキャラクタになるのです。これはウィザーズオブザコーストの公式の見解でマイク・ミアルスのLegend & Loreのコラムでもはっきりと書かれています。

このコラムでは5版の1、2レベルが遊び難いのであれば一足飛びに3レベルから開始すると良いともあります。

続きのようなもの。「D&D5版 回復リソース比較

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