2004年9月1日水曜日

メモとタブ

 パソコンを使ってミーティングのメモを取ったりしますよね。その時に、タブを頻繁に使って段落を構築していくメモを書く人がいます。例えば以下のような感じです。[TAB]はタブスペース1つを表現しています。

仕様書について
[TAB]2104年6月25日に客先に提出
[TAB]提出1週間前に内部でレビュウ
[TAB][TAB]レビュウ担当はスミスとジェーン
[TAB][TAB][TAB]スミスとジェーンにアポを取っておく

 これだと、パッと見には段落による意味付けがされていて分かりやすいメモ風味なんですが、これって実は陥穽があるんですよね。一つの文が長くなると破綻するのです。
 大抵のエディタは横80byte前後乃至ウィンドウ幅の所で、見た目上の改行が入るようになっています。そしてタブスペースは、だいたい4か8byteに設定されていると思います。仮に1行80byteでタブスペース8byteだとすると、タブを3つ打った行には残り56byte文の文字しか入りません。日本語ならたった23文字です。

 だいたい次のような表示になってしまうと思います。

仕様書について
[TAB]2104年6月25日に客先に提出
[TAB]提出1週間前に内部でレビュウ
[TAB][TAB]レビュウ担当はスミスとジェーン
[TAB][TAB][TAB]スミスとジェーンにアポを取り、レビュウの日時を
確定する

 1行当たりのbyte数を増やせば、取り敢えずは上記のような醜い状態は回避できますが、それは本質的な解決ではありません。画面に最大化したエディタで横一杯まで行を取ったとしても、それXGAで文字サイズ10ポイントなら200byte分も文字は収まらないでしょう。つまりタブスペースで段落付けするメモは、基本的に無理があるのです。

 では、どうすれば良いのでしょうか。1つの案としては、段落区切り乃至見出しのレベルを表わす記号を自分で定義して、それを使って構造化する方法です。例えば、大見出し(大段落)の始端を■、中見出し(中段落)の始端を▽、小見出し(小段落)の始端を・と定義してみましょう。すると

■仕様書について
▽2104年6月25日に客先に提出
▽提出1週間前に内部でレビュウ
・レビュウ担当はスミスとジェーン
スミスとジェーンにアポを取り、レビュウの日時を確定する

という風になります。しかし、これだと見出しレベルが増えると混乱してきてしまいます。なので見出し記号は1つにして、それを複数連続して並べる事で見出しのレベルを分けるという方法があります。ここでは*という記号を、その記号にしましょう。

*仕様書について
**2104年6月25日に客先に提出
**提出1週間前に内部でレビュウ
***レビュウ担当はスミスとジェーン
スミスとジェーンにアポを取り、レビュウの日時を確定する

 どうでしょうか? これなら見出しのレベルは一目瞭然です。EmacsにあるOutlineモードでは、この方法が採用されています。Outlineモードが便利な事もあり、僕はミーティングのメモやセッションのメモを取る時は、大抵この記法で書いています。



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