07の続きです。
今思えば僕はDMが大きな権限を持つゲーム環境に余り明確では無いものの、強い不満を抱いていました。その不満を浮き彫りにして、はっきりと自覚出来たのは Beholder さんのパワープレイコラムに依る所が大です。あのコラムを読んだ時は、胸の支えが取れるようなスッとした気分を味わいました。そうか僕が求めていたのはこういう疑問の余地が無い公平なゲームだったのか、と。
そしてパワープレイを志向する様になるのですが、AD&Dでパワープレイをするに当って幾つか問題がありました。
- ルールが全て英語
- 多くのルールブックが絶版
- (まだ学生だったので)大量のルールを購入する資金が無い
更にこういった問題の他にも、既に20年以上も遊び込んでいる先人に対して大きな隔りを感じるのもありました。世界最大のRPGであるAD&Dのルールは膨大でそれを読み込むのは大変な気力、時間が必要なのです。そういう状況を踏まえ改めて考えてみると1年後に発売予定の3版というのが光って見えました。発売と同時に3版を始めれば
- 絶版のルールブックは無い
- 月1冊程度のルールブック出版速度であれば金銭面の問題も無い
- 自分が先人になるので後発の参入障壁も皆無
という状態になるのです。99年頃には日本でもスカイソフトやアマゾンが洋書の販売を始めていて簡単に通販が可能でしたし、1ドル80円前後という極端な円高の後押しもありました。そういう事で僕は発売と同時に3版を読み始めるのです。
3版のPHBは夏に購入から3ヶ月掛けて辞書と首っ引きになって全て読み通しました。その途中でもキャラクタ作成ルールを読み終えただけの段階で同好会の活動日にキャラクタ作成だけ皆でやってみたり、戦闘ルールまで読み終えた時点で呪文は使わずに模擬戦をしたりして理解を深めていきました。綺麗にまとまったルールは英語が得意でない僕にも理解し易く他人への説明もまた容易でした。
そして2000年12月にパワープレイの流儀で3版を遊ぶ為にプレイグループを立ち上げました。最初の参加者は僕を含めて10人でした。これが現在でも続いている僕の核となるゲーム集団です。つまりこのグループはもう15年近くも続いている事になります。その間人数が減って消滅の危機、という事も全くなく常に7、8人の参加者がいる状態です。当初は月1の集まりだったのですが、2002年には月2回になり現在まで続いています。概算ですがこのグループで300回以上セッションをしているんですね。
おしまい
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