2014年7月14日月曜日

D&D5版 Basic Rules を読む 06

D&D5版のBasic Rulesダウンロードページ

「Chapter4: Personality and Background」を読む前にクレリックとウィザードの呪文の準備や行使についてみていきましょう。クラスで説明されている事に加えてCh10以降の内容も鑑みてまとめます。

クレリックとウィザードは3版の呪文ルールの近い、準備と行使の仕方をしますが異なる部分も多々あります。以下はクレリック、ウィザードの呪文ルールについての説明です。今後追加されるクラスではこれらと異なるシステムになる場合もあるので注意して下さい。

■呪文の分類

5版では呪文には以下の3つの分類があります。

  • Cantrip (呪文レベル0)
  • 通常の呪文 (呪文レベル1から9)
  • 儀式 (呪文レベル1から9)

Cantripは4版で言う無限回パワーです。Cantripはスロットを消費せず準備も不要です。またCantrip (のダメージ呪文) のみがクレリック・ウィザードクラスレベルに応じてダメージが増加します。

通常の呪文はスロットを消費する使い方になる、3版以前の版の呪文に似たものです。ただしこれらの呪文は術者レベルに応じてダメージや効果が強化される事はありません。5レベルウィザードのファイアボールでも20レベルウィザードのファイアボールでも原則としてダメージは同じです。但しある呪文レベルの呪文は、その呪文レベル以上のレベルのスロットからであれば、どのスロットを使っても行使出来ます。例えば3レベル呪文のファイアボールを5レベルスロットを使って行使可能です。この様に本来の呪文レベルより高いスロットで行使した時には、呪文のダメージは増加する場合があります (ダメージ増加率は呪文によりけり)。3版のHighten SpellのMetamagic Featを使うのに似ています。ちなみに3レベルスロットで放ったファイアボールは8d6、5レベルスロットで放った場合は10d6になります。

通常の呪文の内幾つかは儀式として執行する事が可能です。可不可は呪文によって決まっています。儀式として執行可能な呪文は、通常のcasting timeよりも長い時間 (10分) 掛けて執行する事でスロットを消費せずに行使出来ます。例えばディテクトマジックは通常のcasting timeは1 actionでその時は1レベルスロットを消費しますが、儀式として10分かけて執行すればスロットを消費しません。儀式として執行する場合でも、原則として呪文を準備しておく必要があります。

5版では、3版の様に能力値によって呪文スロットが増加する事はありません。各クラスの呪文スロットの数を見ると一見少なく感じるかもしれませんが、Cantripと儀式によりスロットの消費自体が抑えらています。

■呪文に使う数値

呪文に対するSTのDCは以下の式で決まります。

DC = 8 + Proficient bonus + 能力値修正 (クレリックはWis、ウィザードはInt)

従って呪文レベルはDCに影響しません。同じ術者が使うのであれば1レベル呪文のチャームパーソンも3レベル呪文のファイアボールも同じDCです。

命中判定のある呪文の場合、その判定は以下の式で決まります。比較する値はACです (呪文の説明に注記が無ければ鎧も機能します)。

命中判定 = 1d20 + Proficient Bonus + 能力値修正 (クレリックはWis、ウィザードはInt)

■呪文の準備

クレリックとウィザードは毎日呪文を準備する必要があります。準備出来る呪文の数は

クレリック
クレリックレベル + Wis修正値
ウィザード
ウィザードレベル + Int修正値

です。また自分で使える呪文レベルについてそれぞれ最低1つは準備する必要があります。例えば5レベルウィザードであれば1、2、3レベルの呪文が使えます。仮にInt修正値が+3であれば合計8個の呪文を準備出来ます。この8個の中に1、2、3レベルの呪文が最低1つずつは入っている必要があるという事です。

準備する呪文は

クレリック
アクセス可能な呪文レベル以下のクレリック呪文リストから自由に選ぶ
ウィザード
自分の呪文書に書いてある呪文から選ぶ

必要があります。ウィザードの呪文書にはウィザードレベル上昇時に費用や時間を書けずに呪文を書き写せる他、お金と時間を使って他人の呪文書等から写本する事も可能です。

またウィザードは準備していなくても呪文書に書いてあればその呪文を儀式として執行出来るという特徴があります。

目次

0 件のコメント:

コメントを投稿