2004年6月16日水曜日

講談社ノベルスの混迷

 これまで講談社ノベルスから刊行される推理小説の表紙は、辰巳四郎さんのデザインによって統一されていました。全体的にシャープな落ち着いた感じのデザインで、僕は非常に好きでした。

 去年の11月初旬に辰巳四郎さんが亡くなってからというもの、講談社ノベルス(のミステリ系)の表紙は、レーベルとしての統一感は無くなってしまった。どちらかと言うと、講談社ノベルスのような巨大なレーベル内で統一感があったこれまでが異常なのだけれど、どうも混迷しているように思えてなりません。
 それまでは書店で新書が平積みされていれば、遠目に見ても表紙の雰囲気だけで講談社ノベルスと分かったんですよねえ。

 綾辻さんの館シリーズ、京極さんの京極堂シリーズ、麻那さんのシリーズ、森さんの一連のシリーズ等々、新本格推理小説の表紙デザインを一手に引き受けていらっしゃったのですよね。
 更に創元推理文庫のクイーンは国名シリーズ、早川ミステリ文庫ならチャンドラー、マクドナルド、パーカー等推理小説を買えば必ず辰巳さんがデザインされた表紙を見かけます。

 講談社ノベルス(というかメフィスト賞)自体が迷走している感もありますし、果してどうなる事やら。

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