D&D5版のBasic Rulesダウンロードページ
今さらですがこの「D&D5版 Basic Rules を読む」では訳語等については原則として次の方針で使っています。
- ある原語のゲーム用語について3版、4版で既訳がある語はそれを利用する。またその訳語が「D&D5版 Basic Rules を読む」で初出の場合
<abbr>
タグを利用してマウスポインタを重ねるとオーバレイで原語が出る様にする(オーバレイに対応していないブラウザでは不可、例えばスマホのブラウザとか)。
例: Light Armor / 軽装鎧 (←マウスポインタをここに合わせると"light armor"という表示が出る)
- 無い語句は原語表記。
例: Fey Ancestry
- 既訳があるもののその用語が示すルールが過去の版とは大きく異なる語句についても原語表記。
例: Dwarven Resilience / 4版日本語版では「ドワーフの底力」だが効果が全く違う。
- カタカナ表記で通じる語句は原語をカタカナにするだけ。
例: ロングソード、ヒルドワーフ
僕は3版も4版も余り日本語版を読んでいないので訳語が分からない語句も多いので既訳の語であっても原語表記になっていたり、表記の揺れは多々あります。
「Chapter3: Classes」を読んで行きましょう。
ベーシックルールには4つのクラスと、それぞれのクラスについて1つのビルドオプションが掲載されています。ビルドオプションというのは4版で言うとレンジャーに二刀流や弓使いがあった様にクラス内で細分化されたルールの事です。
各クラスについて20レベルまで解説するのは大変なので3レベルまで紹介します。
■クレリック
- HD
- クレリックレベル毎に1d8
- 1レベル時のHP
- 8+Con修正値
- レベルアップ時に得られるHP
- 1d8 (或いは固定値で5*1) + Con修正値
- 鎧
- 軽装、重装鎧と盾
- 武器
- 全ての単純武器
- Tool
- なし
- ST
- Wis、Cha
- 技能
- 以下から2つ選択、〈歴史〉、〈看破〉、Medicine、Persuation、〈宗教〉
(*1) レベルアップ時のHP決定方はDMがダイスロールか固定値を選びます。
1レベルで得られる能力は呪文とDivine Domainです。このDivine Domainがクレリックのビルドオプションを決める部分です。ベーシックルールにはLife Domainしかありません。
2レベルで得られる能力はChannel DivinityとDivine Domain featureです。
3レベルで得られる能力はありません。
呪文については後で纏めて解説します。
Life Domainでは1レベルで重装鎧の習熟と回復呪文を強化するDisciple of Lifeという能力が得られます。2レベルになるとChannel Divinityを使った回復能力が得られます。
Channel Divinityは旧版に於けるアンデッド退散や悪を打つ一撃等を統合したルールです。使用回数は休憩 (short又はlong) で回復します。選択したDomainに依らず、クレリックはChannel Divinityを使ってアンデッド退散を行なう事が出来ます。アンデッド退散の対象になった不死者はWis STをして失敗すると逃亡します。
■ファイター
- HD
- ファイターレベル毎に1d10
- 1レベル時のHP
- 10+Con修正値
- レベルアップ時に得られるHP
- 1d10 (或いは固定値で6) + Con修正値
- 鎧
- 全の鎧と盾
- 武器
- 全ての単純武器と軍用武器
- Tool
- なし
- ST
- Str、Con
- 技能
- 以下から2つ選択、〈軽業〉、Animal Handling、〈運動〉、〈歴史〉、〈看破〉、Intimidation、〈知覚〉、〈生存〉
1レベルで得られる能力はFighting Styleと底力です。
2レベルで得られる能力はAction Surgeです。
3レベルで得られる能力Martial Archetypeです。これがファイターのビルドオプションを決める部分です。ベーシックルールにはChampionしかありません。
Fighting Styleには6種類あります。
- Archery
- 射撃武器の命中にボーナス
- Defense
- 鎧のACにボーナス
- Dueling
- 片手武器+無手の場合にダメージボーナス
- Great Weapon Fighting
- 両手武器の場合ダメージロールの再ロール可
- Protection
- 自分の5ft以内の敵が自分以外を攻撃したら命中にdisadvantage
- Two-Weapon Fighting
- 二刀流の時off-handダメージにも能力値修正が加算可能
底力はbonus action (3版のswift actionに近い) で使え、ファイターレベルに比例したHPが回復します。使用回数は休憩で戻ります。
Action Surgeは概ね4版のアクションポイントと同じ効果です。使用回数は休憩で戻ります。
Martial Archetypeは、3、7、10、15、18レベルで特典を得ます。Championは3レベルでImproved Critical (19以上クリティカル) の能力を得ます。
■ローグ
- HD
- ローグレベル毎に1d8
- 1レベル時のHP
- 8+Con修正値
- レベルアップ時に得られるHP
- 1d8 (或いは固定値で5) + Con修正値
- 鎧
- 軽装鎧
- 武器
- 全ての単純武器、ハンドクロスボウ、ロングソード、レイピア、ショートソード
- Tool
- シーヴズ・ツール
- ST
- Dex、Int
- 技能
- 以下から4つ選択、〈軽業〉、〈運動〉、Deception、〈看破〉、Intimidation、Investigation、〈知覚〉、Perfomance、Persuation、Sleight of Hand、〈隠密〉
1レベルで得られる能力はExpertise、急所攻撃、Thieves' Cantです。
2レベルで得られる能力はCunning Actionです。
3レベルで得られる能力はRoguish Archetypeです。これがローグのビルドオプションになります。ベーシックルールではThiefのみがサポートされています。
Expertiseは習熟している技能かシーヴズ・ツールの中から2つ選択して、選択したものについてはProficient bonusが倍足せる様になります。6レベルで更に2つの技能を選択できます。
急所攻撃は毎ターン1回、条件を見たせば追加ダメージを与える事が出来る能力です。ローグレベルに応じてダメージは増加します。
Thieves' Cantはお馴染の能力です。
Cunning Actionは毎ターンbonus actionで、Dash、Disengage、隠密が行なえる様になる能力です。通常の移動に加えて左記の行動が行なえるので、移動→隠密→攻撃といった事が可能になります。
Roguish Archetypeは、3、9、13、17レベルで特典を得ます。Thiefは3レベルでFast Handという、bonus actionでDex (Sleight of Hand) 判定をしてシーヴズ・ツールを使った罠解除や開錠等が出来る能力を得ます。
■ウィザード
- HD
- ウィザードレベル毎に1d6
- 1レベル時のHP
- 6+Con修正値
- レベルアップ時に得られるHP
- 1d6 (或いは固定値で4) + Con修正値
- 鎧
- なし
- 武器
- ダガー、ダート、スリング、クオータスタッフ、ライトクロスボウ
- Tool
- なし
- ST
- Int、Wis
- 技能
- 以下から2つ選択、〈魔法学〉、〈歴史〉、〈看破〉、Investigation、Medicine、〈宗教〉
1レベルで得られる能力は呪文とArcane Recoveryです。
2レベルで得られる能力はArcane Traditionです。これがウィザードのビルドオプションで、ベーシックルールではSchool of Evocationしか選択出来ません。
3レベルで得られる能力はありません。
Arcane Recoveryは1日に1度、ウィザードレベルの半分だけの6呪文レベル以下の呪文スロットを回復する能力です。例えば8レベルウィザードであれば、ウィザードレベルの半分なので合計4までのスロットを回復できます。例えば2レベルスロットを1、1レベルスロットを2つ回復すると合計4になります。
Arcane Traditionでは2、6、10、14レベルで特典を得ます。School of Evocationでは2レベルでEvocaion SavantとSculpt Spellsの能力を得ます。前者はEvocation呪文を呪文書に書き写す料金と時間が半分になる能力です。後者はEvocation呪文の範囲内のクリーチャから1+呪文レベル体選択して、その対象は呪文のSTに自動成功し且つST成功でダメージ半減の呪文であればダメージを受けないという能力です(STに成功してもダメージ以外の効果がある場合、それは受ける事に注意)。
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